突然死を起こしやすい心臓病
【急性心筋梗塞】
心臓の冠動脈が動脈硬化などによって狭くなり、さらにそこに血栓が詰まると血流が滞って、心筋が壊死(えし)を起こします。
こうした状態が続くと、致死的な不整脈である心室細動が生じたり、ショック死したりします。
【不整脈】
心臓の中の電気の伝わり方の異常で、脈が飛ぶ(期外収縮)、脈が速くなる(頻脈)、
脈が遅くなる(徐脈)など、さまざまな種類があります。
なかでも、心室細動や心室頻拍といった心室の頻脈性不整脈は、心停止の原因となるもっとも危険な不整脈です。
【心筋症】
心臓の筋肉の病気で、心筋が厚くなる“肥大型心筋症”は、スポーツ中の突然死や若い人の突然死の原因にもなります。
また“拡張型心筋症”では、心筋が弱って運動できず、心不全や突然死を起こす場合があります。
突然死を防ぐには・・
突然死を防ぐには、定期的な健康診断と生活習慣の改善をしましょう。
■ 規則正しい生活
■ バランスの良い食事
■ たばこは吸わない
■ アルコールをとり過ぎない
■ ストレスをためず、十分な休息を取る
■ 生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病など)の早期発見、治療
■ 定期的に心電図検査を受ける
■ 動悸やめまいなどの症状があれば早めの受診を
AEDの普及拡大を
AEDは突然の心停止(心臓突然死)から命を救うため、痙攣を起こした心臓に電気ショックを与える装置です。
操作は音声ガイダンスにより指示され、電気ショックが必要かどうかもAEDが判断します。
高度な専門知識を必要とせずに操作することができます。
2004年7月1日より医師や救命救急士だけでなく、現場に居合わせた一般市民もAEDが使用できるようになりました。
米国においては既に一般市民のAEDによる除細動が行われており、学校や公共施設、一般企業などに多くのAEDが設置されています。
日本国内においても一般市民による早期の除細動心肺蘇生法が実現すれば、突然の心停止からの救命率が向上すると期待されています。
その為にも一次救命処置の講習を受講されることをお勧めします。